かわいい子には・・・
ゲームをさせよ!?

お子さんがゲームがする事をどう思いますか?きっとゲームでなく、勉強をして欲しい・・・かもしれませんね。


あだち先生は、じぶんの子どもに、じゃんじゃんゲームをさせています。あっ、ゲームを“させている”というのは、違いますね。正確に言うと、子どもと“一緒に”ゲームをしています。それはもう毎日のように、いろんなアナログゲームをしています。

かわいい子には・・・ゲームをさせよ!?

昔から「ゲームでばかり遊んでないで!」と、お母さんが子どもに怒る描写があったと思います。そのイメージからは程遠いかもしれません。なぜ、そうするのか。アナログゲームから学べることは、とても多いと思っているからです。


アナログゲームを楽しむのに、必要な事があります。プレイヤー全員がルールを守り、自らの手で駒を動かし、最初から最後までズルをしない事です。テーブル上にある小さな世界。その場の秩序を守る責任が、プレイヤー全員に課せられています。そう、全ては楽しく遊ぶためです。

かわいい子には・・・ゲームをさせよ!?

それは、準備から始まります。プレイヤー全員が見やすい場所にボードやカードを出します。自分の目の前だけにあってもダメで、みんなの分の準備もしてあげないと、スムーズに開始できません。


次に、遊ぶ人全員で今からやるゲームのルールを理解します。特に大事なところです。とても集中力がいりますが、ここがすでにゲームの始まりです。「スタートボタン」を押せばなんとなく進めてくれるTVゲームとは違います。全員がルールを理解していないと、楽しむ事ができません。わかっていない人がいるようだったら、ゲームを中断して再度確認することも必要です。


わかったフリをして、やり過ごす人がいないように、ルールを難しく感じていそうな人にも皆が優しく接する必要もあります。


このゲームのテーマと目的は何なのか。細かいところは置いておいて、まずは主題となる部分を理解することも大事です。


ルールを把握した上で、ゲームが始まります。やり方によっては、ズルをして勝つこともできます。


ただ・・・そんなことをしても、結局面白いことではありません。
何度も遊んで、勝ったり、負けたりするうちに、ズルをせず、本気で遊ぶ事こそが、1番面白い事なんだと、気付けるはずです。


片付けも大事です。アナログゲームは、カード1枚、コマが1つなくなっただけで、もう二度と遊べなくなったりするものです。楽しく遊んだあとは、きちんと片付けることが、とても重要な仕事です。


いかがでしょうか。ゲームを通じて、人とコミュニケーションをとって楽しく遊ぶには、気をつけるべき事が大変多いのです。


大げさかもしれませんが、それは人生と、ちょっと似ているかもしれません。


アナログゲームをやれば、単に記憶力がよくなる、勉強ができるようになる、IQが上がる、英才教育に役立つ・・・というような事では、ありません。


他者とコミュニケーションをとりながら、何かを共有してその場を楽しむ事ができるという、これからの時代に最も必要とされる能力が、アナログゲームによって育まれると、私は信じています。


大人になってからアナログゲームに出会った私にとっても、学ぶことは沢山ありました。そんなアナログゲームを、幼少期から遊んでいる息子はどんな大人になるでしょう。


その効果を確認するのは何年も先ですし、根拠を説明することは難しいですが、私はアナログゲームの可能性を信じて、今日も一緒に遊びます。


・・・ただ楽しいから、遊んでいるだけですけどね。笑

かわいい子には・・・ゲームをさせよ!?